男なら
「粋(いき)な男になりたい!!」
って思った事あると思うんだけど、ところでお前ら「粋」って言葉の意味ちゃんとわかってるか?日本人なら感覚的に「なんとなくこんな感じかな~」ってのはわかると思うんだけど、それをちゃんと言葉にして人に説明しようとするとすげぇ難しいよな!!
今日はそんな「粋」について少し話してみようと思う!!
粋を知るなら
まず俺自身、粋が何かを知るうえでいくつかの本を読んだんだが、
中でも一番役立ったのはこの本!!
九鬼周造氏著「いきの構造」!!
かなり昔の本で、内容はかなり難しいんだが、粋を知る上でとても参考になる本だったよ!!
「いき」と「すい」
「粋」の読みは「いき」だと思ってるだろう?
実はこれは間違い!!
「粋」の正しい読みは「すい」!「いき」を漢字で書くと「意気」!
江戸時代「いき」と「すい」は別の意味を持つ言葉だったらしいんだが、九鬼周造氏が「いきの構造」を書いた昭和初期の時代、「いき」も「すい」も同じ意味で扱われているとされているんで、とりあえずこのページでは「粋」=「いき」として扱うことにしている!!
「粋」とは?
粋って言葉は江戸時代の庶民の生活から生まれた言葉で
「身なり振る舞いが洗練され、人情に通じ、遊び方を知っている!」
そんな人の事を「いき」だと言ったそうだ!!
ちなみに「粋」の反対語とされるのが「野暮」!
「野暮ったいヤツ!」とか今でも使う言葉だよな!
「洗練されてない服装で、金銭への執着が強く、くどくどしい説明をする!」
そんなヤツは「野暮」に該当するそうだ!!
現代版!粋な男になる方法!!
江戸時代に生まれた「粋」って言葉だけど、その考え方は現代の俺達も真似できる!
ここからは、具体的に「粋な男」になる方法!「粋な男」と呼ばれるための条件!について教えていこうと思う!
その1・身なりが洗練されてオシャレである事!
まずは「粋」な男になるためのファッションについて!
俺たちは和服を着た人を見ると「粋だな~」なんて思ったりするけど、ただ和服を着ただけで「いき」と呼ばれるわけじゃない!そりゃそうだよな「粋」って言葉が生まれた江戸時代、みんな和服を着ていたんだから!!
いいか、江戸時代みんな和服を着てた時代でも、和服の歴史や成り立ち、和服の正しい立ち居振る舞いなど、和服の知識を十分に知った上で、それを着こなしてはじめて「粋」と呼ばにふさわしい男と認められた!
みんな洋服を着ている現代でもそこは同じ!
ただ訳も分からず洋服を着るんじゃなく、それぞれの服がどう生まれたかの歴史、使われている生地の事、管理法なんか洋服の知識を知った上でさらに、今流行の服はなにか?自分に何が似合うのか?その服を着た場合どんな立ち居振る舞いをすべきか!そういったとこまで考えて着こなさないといけない!当然だが、「こう言う場所ならこの服を着たほうがいい!」みたいなTPOによっての使い分けも重要になってくるよな!!
もちろんただ流行を追いかけるだけのヤツじゃ「粋な男」には近づかない!だからと言って、流行をまったく知らないヤツは野暮!!
たくさんの服を見て、実際に何着も着て合わせて試し、多くの事を勉強する事!!おしゃれに真に詳しくなる事こそ、「粋な男」になる第一歩だろう!
その2・洗練された会話術を身に付けている事!
見た目の次は、その中身!!
粋な男になるためには洗練された会話術を身に付ける事が必須!!そのために必要なのは、まず圧倒的な知識や教養! 「ノリ」とか「勢い」だけしかない会話はまったく洗練されてない!
知識の引き出しの多さ、そして深さで相手を楽しませる事!人を不愉快にする会話はまったくもって野暮!!
そして短時間で相手に理解させるかも大事な条件!くどくどと、長々語る男は粋な男に一番遠いタイプなんだ!
「話し上手」にさえなればいいってワケじゃない!!相手に「会話が上手」という印象を与える人は、総じて聞き上手でもある!上手な聞き方も大事な会話術で粋な男になるための必須科目だろう!
空気を読んで、言わなくても伝える事が出来て、聞かなくてもわかってやる事が出来る男をめざせ!
その3・本物のカッコイイ男の「色気」を身に付けている事
男の「色気」ってのは言葉で説明して簡単にわかるもんじゃない!!どんな文章を読んでも、それを真に身に付ける事は出来ないだろう!
本物の男の色気を磨きたいなら、やっぱり「女性」と共に時間を過ごすしかない!だからと言って誤解してもらったら困るが、たくさんの女の子といちゃいちゃしたり、セックスして身につくわけじゃない!!
九鬼周造著『「いき」の構造』にもあったが、本当の大人の色気ってのは
「交わりそうで交わらない、平行の関係!」
それこそが本当の色気なんだそうだ!!
俺たちは、かわいい女の子を見れば、「できればセックスしたい」と思うよな!でも、そう考えてるうちは永遠に粋な男にたどり着きやしない!近すぎず、遠すぎず、平行!そんな関係を作らないとだめだ!
どうすればそんな関係を築けるのか??女の子に対しいろいろ試行錯誤する事で、お前もだんだん本当の色気が何かわかってくるだろう!
お前が童貞で、どうしてもわからんって言うなら一つ大事なアドバイスしてやる!
女の子の「おっぱい」に触れるんじゃなく、「心」に触れてやれ!
その4・大人の男の遊びをスマートにこなせる事
江戸時代の粋な男は花柳界に精通している事が求められた。花柳界、つまりは男の遊び場!遊郭の事である!
一流の遊郭という場所には、多くの財界、政界、文化人達が集まる!それをもてなす芸妓たちは世間の事情や社会情勢に詳しく、さらに知識や教養、洗練された伝統芸が求められた。厳しい鍛錬を乗り越え、長年たくさんの男を見てきた彼女たちの「男を見る目」は誰よりも厳しく、そこで認められてこそ、やっと粋な男である!
遊郭というの文化は廃れた現代でも、そんな文化の名残を残す場所、同じような伝統を持つ場所は他にもある!
例えば、一流の男が通う高級クラブなんかに行ってみるのはどうだろう?そのママさんに、どれくらいの男として見られるのか!
京都なんかにある老舗の料亭の門をたたくのもいいだろう!粋に振る舞い、恥をかかずに帰る事が出来るかどうか!
名門と呼ばれるゴルフ場にもそういう文化はある! 上手である事は当たり前、さらに紳士でなければ芝を踏む事さえ認められない!!!
真の大人の男の遊びに挑戦してみればわかる!
「スマートにこなすだけ!」
簡単なようで、それがあまりに難しい!
だが、そんな試練を恐れ、逃れる事は、無粋であり、一生野暮のままだ!
誰でも最初は恥をかいて当たり前!本当の粋な男になりたかったら、それでも挑戦するしかない!!
「野暮は揉まれて粋となる!!」
何度も挑戦し、自分の未熟さをどんどん知り、さらに磨く!!それでしか真の粋な男にはたどり着けない!
その5・お金に執着しない事!
妙にお金に細かいヤツはもっとも粋とは程遠い男!これは何となくわかるよな!
お金があるのを人に自慢するような男は粋じゃないし、ないからと言って卑屈になるヤツはもっともっと粋じゃない!みんなで遊びに行って、お勘定を小さい単位まで割り勘にするのかも野暮!!
「宵越しの金は持たない!」
って言葉も江戸の言葉だが、それは自分のためにしか金を使えないヤツが言うとすげぇカッコ悪い言葉!!今あるお金を惜しみなく人のために使える気前のいいヤツが言ってこそカッコイイ言葉!
それができて「粋な男」として認められるだろう!
粋を極める最後の決め手!
最後にもうひとつ、粋な男になるためには絶対必要な事がある!!
それは
「諦め!」
諦めるって言っても、最近の若いヤツが「どうせ俺なんて」って悟ったように簡単に諦めを言うのとは違うぞ!!
『いきの構造』の言葉を引用するならば
「運命に対する知見に基づいて、執着を離脱した無関心」
『本当に「粋」な生き方とは、運命とは何かについて、十分に経験し、それを悟った上で、執着する事をやめ、無関心になる事で達成する!!』
諦めってのはそういう事!!
江戸時代や幕末の時代!武士の切腹には、散り際に「粋」の美学があった!!
死装束をまとい、儀礼にのっとって、最後の瞬間に運命を悟り、すべてを諦める!それこそが究極の「粋」!
粋な男になるためには、「諦め」が大事なんだけど、諦めるために、運命とは何かについて十分知識と経験を積む必要がある!!
何にも知らない若いヤツが、
簡単に人生諦めて死を選ぶなんてのは一番野暮!!
いいか!!
もしおまえが本当に「粋な男」になりたいって思うなら・・・
今を一生懸命生きろ!!
一生懸命に生きなきゃ、自分の運命なんて悟れないからな!!
お前らに偉そうに語ったものの、俺は女の子と平行線の関係なんて我慢できねェから・・・まだまだ野暮な男だよな!